マーティン・バース 個展
ミラノのギャラリー・ロザンナ・オルランディでオランダ人デザイナー マーティン・バースの個展があるそうです。期間は6月12日から7月12日まで。マーティン・バースは今年で4回目の参加となる、ミラノ・サローネでもヴォーゲーラの自動車修理工場を利用して、面白い展示をしていたようですが、それもつかの間、今回はギャラリーでの個展です。
作品は “Smoke” シリーズを始めとして “Cray”, “Sculpt” (写真)シリーズなどの特別版の作品と一点物の展示が主のようで、コレクターにアピールした内容みたいですね。会場構成は自らによるもとのことです。アンティーク家具を燃やして制作した “Smoke” シリーズで一躍知られることとなった彼の作品ですが、常にその存在は家具とアートの間を漂います。燃やしたり、こねたり、素材の特性を利用したインプロビゼーション、形式に逆行する作品の「ゆるさ」に新しさを感じます。
新作の中国製の安物のプラスチック製のガーデンチェアを木で作ったと言うキッチュな作品も形式としてのレディ・メイドの逆の発想と捉らえることが出来るのではないでしょうか。見た目はゆるゆるの家具でありながら、実は根底にあるコンセプチュアルな発想が魅力です。 “Smoke” 残念ながら私、実際みたことはないのですが、写真で見る限り( “MOSS” のサイトで詳細が見れます)、焦げて炭素化した表面が美しいですね。
デザイナーが家具を燃やすと言った行為自体は新しいものではなく、アレッサンドロ・メンディーニはパフォーマンスとして、倉俣史郎のヨーゼフ・ホフマンへのオマージュ作品「ビギン・ザ・ビギン」は鉄の針金を残して木は燃え尽きると言うものでした。マーティン・バースの木を炭素化した表面を仕上げ(装飾)にするというアイデアは素晴らしいですね。
