カテラン スキャンダル

またやってくれました、芸術家 マウリッツィオ・カテラン。今回は「女性の磔刑」。ドイツはケルンの北西に位置する小さな街、ストンメルンでのインスタレーションでの出来事です。カテランの作品はカトリック教会の壁に掲げられた木箱入りの女性の磔刑(写真)、スケールは等身大で、背を向けています。

イタリアでは早速スキャンダルとしてマスコミが取り上げました。時に極端なほど保守的なイタリア人ですが、その極端な反応を逆に楽しませてもらってます。例えば、毒舌で有名な保守派のズガルビ氏(美術評論家で政治家)曰く、「訳の分からんカテランは混乱させるだけ、芸術は人生の助けとなり、さらに人生観を共有するもの…」と言ってます。誰の人生 ? 彼の視野の狭さに閉口してしまいます。ちなみにリチャード・マイヤーのアラ・パチスの時は「ローマにテキサスの石油汲み上げポンプ作りやがった」と意味不明なこと言ってたズガルビ氏です。

もっとも、かつてのカテラン作品「隕石が命中した教皇」「祈るミニ ヒットラー」イタリアの都市に突然現れた「首つりした子供たち」(各、作品タイトルではありません)など、かなりシニカルなスタイルは、現代アートに興味の無い人達をも巻き込む強いメッセージを持って、コミュニケーションに成功しています。イタリアでの騒ぎを聞いたカテラン「ここは静かなもんで、市長も司祭もみんな大喜び、テーブルを囲んで一緒に乾杯して、記念プレートもらっちゃいました。それ、ニューヨークの自宅に飾る事にしたよ。」とのこと。

もっとも、今回の彼のインスタレーションは企画の段階で全会一致の承認済みだそうで、ストンメルンの皆さんは芸術のお祭りを楽しんでいる様子です。これが本来のアートの楽しみ方ですよね。ズガルビさん。

ちなみにこの企画は1991年から始まった “Project Synagogue Stommeln” と言う企画で毎年国際的に活躍するアーティストを招待して開催しているのだそうです。

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